海外でのアレルギー事情
海外でのアレルギー事情
最終更新日 2018年8月25日
実際に住んでいたイギリスとドイツの情報
イギリス・ロンドン編
[chat face=”man1″ name=”” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]2つの医者を使い分けましょう![/chat]
日系の医者がありますのでそこにかかると日本と同じように血液検査をすることになると思います。
イギリスの普通の近所の医者に行く場合、まずは住んだらすぐにかかりつけ医を見つけ登録しないといけません。
登録は近所の人に聞いたり、ネットで見つけるのがおススメ。とにかく引っ越し翌日には動き始めましょう!
しましまはネットで見つけた上、近所の人(もちろんイギリス人)にも聞きましたがみなさん同じGP(かかりつけ医)でした。
登録しないと何かあった時受診できないので要注意。
また登録しないと、大きな病院へ紹介状を書いてもらうことも無理となります。
子供は無料です。
ロンドンでアレルギー検査を受けるには
アレルギー疾患の場合、そういう近所のかかりつけ医レベルでは血液検査や皮膚テストはしません。
薬は処方してもらえますが、アレルギー検査の場合は、紹介状を書いてもらい専門の病院に行くことになります。
医者にもよりますが、うちの二人の子は、St.Marys Hospitalという総合病院で受診することになりました。(ロイヤルファミリーが出産したところですね)
ロンドンには他にももう一つ総合病院があります。
[chat face=”man1″ name=”” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]自分の好きな日時に予約できないところ、総合病院から直接電話がかかってくるところ、お願いしてから1,2か月後くらいになるところが最大の難点。[/chat]
だから、普通に学校がある平日の変な時間だったりします。
もちろん英語での対応になりますので、英語力は必須です。
ロンドンでは血液検査ではなく皮膚検査(パッチテスト)が主流!
血液検査は1項目1万円レベルで高額です。通常20項目とかセットで行いますが、20万円になっちゃいますね^^;
日系の医者でもSt.Marysでもできますが、ここまで高額なら一時帰国の時に日本で受けたほうがよいと思います。
基本的に皮膚テストが主流です。血液検査は、皮膚テストでアナフィラキシーになるレベルの子が受けるものです。
息子のサッカー仲間のインド移民のイギリス人の子が血液検査レベルの子で、常時エピペンを所持していました。
St.Marysで皮膚テストをしました。
背中です。
ひっかいてアレルゲンの液を入れたり、アレルゲンの液サンプルがないものは、食べ物を直接(リンゴの汁とか)つけてました。
その患部の腫れ具合を定規で測って記録していきます。
うちの上の子は元々魚アレルギーなので、魚系はものすごく大きくなり、これでエピペンが2本(学校に置く用、持ち運び用)処方されました。
エピペンが処方されたということですぐさま別室に連れて行かれ、子供も親もエピペンの講習を受けました。英語です。
エピペンそっくりの練習用の注射があるのですが、これで強さとかわかるので非常に便利。これももちろんもらえました。
ということで無料でもらえるのが、練習用エピペンとリアルエピペン2本。
またダニアレルギーということもあり、ダニ関連の書類もごっそりもらいました。
布団の買い替えとか掃除機、換気という情報は日本と同等。
日本と違ってびっくりなのは「ダニは高温と冷却に弱いので、枕を寝る直前まで冷凍庫に入れておく」という情報でした。
後日また検診があり息子二人を連れて行ってきましたが
その際に医者に負荷試験をするように勧められ、入院負荷試験をする予定だったのですが、急きょ転勤でドイツに横移動となりキャンセルしました。
ちなみに下の子は腫れが酷くなかったので何の処方もありませんでした。
上の子はIgE2500程度、下の子は300程度で、こういう差が生まれます。
血液検査レベルのアレルギー児とは
基本的に血液検査はしない主義のロンドンですが、先程記載したとおり、皮膚検査程度の薬品や食品の液でアナフィラキシーショックを受けた場合は、血液検査となります。
実際に子供の友達が重度の食物アレルギーなので聞いた話です。
血液検査をするとIgEなどわかりますが、確かその子の数値は3万程度だった気がします。
基本的にイギリスのアレルギーに対しての方法として、基本的に除去、時期が来たら負荷、何かあったらエピペンということで、エピペンの普及率は非常に高いですが、血液検査の普及率は極めて低いです。
イギリス現地校のアレルギー対応:
行きつけのロンドンの普通の現地校(日本人皆無)では、当初、食物アレルギーだということをばらさす1年ほど過ごしてきましたが
ちょうど校長が変わって制度も変わり、食物アレルギーの調査書みたいなのに書いてしまったら薬と診断書が必要だと言われまして、
それで近所のクリニックに行き、総合病院送りになった、といういきさつです。
現地校には保健室&保健の先生というものはありませんが、子供たちの薬を保管する棚があります。
そこに一人一人の顔写真入りでタッパが置いてあり、書類や薬、エピペンなど入っていて
遠足というと担任が子供のタッパを持って移動という感じで使います。各先生が全員保健の先生という状態です。
エピペンが1個しかないという場合はタッパを毎日持ち歩くのですが常においておけるので2本あって便利でした。
宗教関連で食べ物の制限がある子も大量にいましたが、アレルギーや喘息の子もたくさんいましたので
基本的に食べ物の制限ということに対して、先生も親も子供も、偏見一切ナシです。
どの先生もエピペンを打つ気満々、薬は飲ませることになれており、しっかりしてます。
遠足のグループはたいてい5人くらいに1人先生がつくのですが、基本的にアレルギー同士で組まされて、担当の先生は薬箱をいつも持っているという感じでありがたかったです。
ドイツ・ハンブルク編
ドイツの医療はイギリスや日本と違って、自分で民間の保険に加入することが義務。
保険代金は会社と自分が半々で負担するというのがスタンダードです。
会社員の夫が保険に入ると子供や妻も家族保険という枠組みになり、子供は基本的に無料で受けられます。
無料と言っても自分が払っている保険料を保険会社が医者に払っているというからくりですが。
子供(14才以下)の医療は近所の小児科を探してかかりつけ医として登録するのですが、
小児科は1年間に受け付ける新規の人数が決まっているようで、定員オーバーの場合受付を断られる場合があります。(実際近所の小児科に断られました)
断られた場合は別の小児科に行って登録できますし、必ずありますので大丈夫です。電車で2駅先にありました。普通に受け入れてくれました!
ドイツでは健康保険カードが磁気タイプになっていまして、受付はすべてこのカードで済ませます。事務の方がカードをスワイプすると、情報がでてくるので受診可能。
そして、支払いは請求書が自宅に送られてきて後払い(振込)という方式で非常に便利です。
駐在の方で、日本の健康保険に入っていて日系の医者に行くと、保険会社にいろいろと書類を書いて送付して後日お金が振り込まれるという形になり結構面倒です。
大人はかかりつけ医の登録が特に必要ないので、近所の人に聞いたり知り合いに聞いていい感じの医者に体調が悪い時に電話して初診で行って見てください。
ただし、その日に見てくれないケースもあります。激しい痛みや激しい高熱という緊急の場合は即見てくれますが、そうでもない場合で内科系は数日後の予約になってしまいます。
皮膚科は半年から1年後とか^^;
整形外科は突発的な怪我の場合は予約なしで見てもらえます。
どうしても緊急でという場合は、プライベートの医者がいますので、高額ですが、素敵な診察室でその日に見てもらえます。
ドイツではとにかく電話&手紙社会です。
受診の際はまず電話を!ドイツ語がベターですが無理なら英語で!
[chat face=”man1″ name=”” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]歯医者には注意を![/chat]
アジア人はお金を持っているケースが多いので、歯医者やその他医者にぼったくられるケースをよく聞きます。
特に歯医者!
歯医者選びは近所という安易な選び方はNGです。
知り合いが行っているところ、できれば信頼できる知り合いのドイツ人が実際に行っているところにしてください。
また、ネットの口コミサイトも要注意です。サクラだらけです。
口コミサイトの上手な利用方法は、★5を怪しみ、文章を怪しむこと。
(ドイツ語で書かれているのですが、100個位読むとサクラかリアルかの判断がつくようになってきます。)
ドイツ語ができなくて読むのも面倒という場合は、とにかく人が勧めてくれる歯医者に行ってください。自力で見つけたらカモになります!!!!
ドイツでアレルギー検査を受けるには
かかりつけ医で血液検査の予約をとります。大人でも子供でもです。
[chat face=”man1″ name=”” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]息子はかかりつけ医である小児科でテスト、私自身は歯科麻酔でアレルギー反応がでたためかかりつけ医の歯科医で大学病院への紹介状をもらいました[/chat]
ドイツでは普通のクリニック(小児科&内科)で血液検査ができます。食物アレルギーの場合、皮膚テストはしません。
歯科麻酔アレルギーの場合は、病院で皮膚テストです。
血液検査は朝採血が基本なので午後の予約はできません。
結果は1週間くらいで出ます、項目は15項目ほど。
日本と同様にマークシートに書いて検査するので、
希望の項目があったら「鮭も加えてください!」等主張することが大切です。もちろんドイツ語ですが、英語ができる医者が大半なので英語も可です。
血液検査予約の際に「麻酔アリかナシか」聞かれます。
うちの子はナシにしたのですが、注射針が超ぶっとく、垂直にさして思いっきり吸ってくるので
ものすごく痛いそうです。見た目殺人事件みたいですよ!
巨大な医者が上からぶっさしてくるので。
日本のようにあんな細い針でスッとさすようなデリケートな感じではないので要注意。
注射好きの13歳男子ですら、次回するなら麻酔アリだなと言っていたほどですのでご参考に!
検査結果はうちの場合は電話をしました。
電話をかけてくると言ってくれていたはずがかかってこなかったのでかけてみたら数値を教えてくれて
印刷したものが欲しいと言ったら郵送で送ってくれました。
言えば何でもやってくれますが忘れっぽいところがポイントです。
言わないと何もやってくれませんので是非自分から積極的に動いてください!!
また、数値は日本と同様、6段階で6が最悪という表示でIgE数値や血液成分なども出ますが
基本的に4以上だとアレルギーだとみなされるようです。
3以下は食べてもOKという認識です。
負荷試験が主流で、負荷試験をしたい場合は紹介状を書いてくれて総合病院で入院などをして行うことになります。
もちろん皮膚テストも専門病院では受けることができます。
ドイツでのエピペン処方
イギリスで処方されていたエピペンの消費期限が切れたので(1年)ドイツでも処方してもらいました。
気づけばエピペンってドイツ製なんですね。びっくり!
180ユーロ(2万くらい)するそうですがもちろん無料でもらいました。
しかし、毎回もらい続けていたところ、所持していても意外に使わないエピペン問題が浮上したようで、2017年からなるべくエピペンを処方しないという風に対策が変わりました。
ということで、そろそろ入院負荷試験をして食べてみてからエピペンを所持するかしないかを決めましょうということになりました。
紹介状をもらったのでアレルギー専門の大学病院に連れていき、そこで息子は血液検査。
すると、数値がだいぶ良くなっていたので、負荷入院もエピペンもなくなりました。
ということでアレルギー児というカテゴリーから
めでたく(強引に?)卒業しましたヽ(=´▽`=)ノ
現地校のアレルギー対応
うちの子は二人ともドイツの中学校ギムナジウムに通っていますが、アレルギー対応はあまり徹底していないという感じです。
学校が管理するのではなく中学生だから自己管理?というスタンスです。
ただ、学校で何か菓子を配ったりという際には、うちの子だけ特別にナッツなしのものを用意してくれたりします。
またほかの宗教がらみで豚肉NGという子にはその子ようにもいろいろ用意してくれていて、アレルギーと宗教は大体同じ感じの対応を受けているようです。
アレルギー対応が徹底していない、と書きましたが、日本のような排他的な感じでは一切なく、アレルギーが特に特別なことではなく普通に受け入れてもらえますし、差別なども一切ありません。
おかげでうちの子たちは普通にアレルギーをカミングアウト&常時主張していましたし、女子がお菓子とか配ったりするときも、しっかり配慮してくれますし(ドイツ人が作るクッキーはナッツ入りです)、とにかくいい雰囲気だったようです。
アレルギー関連ではないですが、10代でもゲイの子はいます。
女子丸出しの男子がいてもいじめの対象にはなりませんし、
こういう意味では非常に先進国です。
アレルギーの子が基本的に少ない国
イギリスは喘息の子が結構多く、食物アレルギーの子も多かったです。
しかしドイツはアレルギーの子&大人はあまり見ないです。
基本的にドイツの食品基準はかなり厳しく、菓子も加工品も添加物の使用が極端に少ないので、そういうことも一因かなと個人的に思います。
また、雨上りの水たまりの水が異様にきれい、雪が降っても結晶や雪質もキレイ、星空もキレイなので、環境自体もあまり汚染されていないと感じます。
ドイツでの大人の歯科麻酔検査についてはこちらをご覧ください。
食事除去一例
DT50
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