002 003 小麦・グルテン・麦類
■ テスト対象項目
グルテン
MIX小麦類(グルテン、大麦、ライ麦、オーツ麦、スペルト小麦、デュラム小麦、グリアジン、パン(イースト)、パン(天然酵母)、うどん
■ 項目の特徴
一般的に、小麦系やトウモロコシは胃腸への負担を感じやすい傾向があると言われています。
「なんとなくお腹が張る」「食後に体が重い」といった違和感は、実は小麦との相性が関係しているかもしれません。
また、胃腸への負担が結果として皮膚の違和感として現れることも多いため、多角的な視点でチェックすることが大切です。
グルテンとは
小麦粉に水を入れてこねると発生する「もちもちした弾力」の正体がグルテンです。小麦タンパクの約85%を占めますが、この成分は腸内で悪玉菌の成長を促す働きがあると言われており、消化を難しく感じる方がいます。
小麦・麦類の種類(すべてイネ科)
- スペルト小麦:最古の栽培穀物の一つ。化学肥料等を使わず、人工的な品種改良もされていないため、通常の小麦が合わない方でも調和しやすい可能性があります。※グルテンは含みます。
- オーツ麦(オートミール):燕麦(えんばく)。グルテン含有量は少なめです。
- デュラム小麦:主にパスタに使用されます。グルテンが多く含まれるのが特徴です。
- 大麦:押し麦。グルテンは含みませんが、「ホルディン」という独自のたんぱく質を含みます。ビールや麦茶、麦ごはんの原料です。
- ライ麦:黒麦。グルテンは含みませんが、グルテンに似た成分「グリアジン」を含有しており、パンやウォッカの原料になります。
「小麦が合わない」と感じる3つのタイプ
小麦に対して違和感がある場合、必ずしも「グルテンフリー」を選べば解決するとは限りません。以下の3つのタイプがあると言われています。
| タイプ | 特徴・詳細 |
| 小麦たんぱくに反応するタイプ | グルテンだけでなく、小麦に含まれるたんぱく質全般の消化が難しい状態。 |
| 小麦不耐の傾向 | たんぱく質ではなく、小麦に含まれる糖質や脂質の消化がスムーズにいかない状態。 |
| グルテンに反応するタイプ | 小麦たんぱくのうち、特に「グルテン」という成分との相性が良くない状態。 |
小麦の「進化」と現代人の体
ウイリアム・デイビス医博の著書『小麦は食べるな!』では、品種改良が進みすぎた現代の小麦に対して、人間の消化器官の進化が追いついていない可能性が指摘されています。
小麦で反応が出た場合、現代の食生活では完全に避けるのは至難の業です。
だからこそ、「何が自分のコップを溢れさせているのか」を見極める「戦略的な引き算」が重要になります。
自分に合った小麦の食べ方アドバイス
小麦はおいしくて便利な食材ですが、人によっては体質的に「調和しにくい」と感じる場合があります。
特に、以下のような傾向がある方は、小麦類も慎重に取り入れるのが一つの目安になります。
- 玄米を食べると、なんとなく調子が優れないと感じる方
- もともと玄米の風味が苦手、あるいは重く感じる方
こうしたタイプの方は、小麦が腸内環境の負担になりやすい傾向があると言われています。
パン、スパゲッティ、うどんなどの小麦食品は、まずは量を少し控えめにしてみて、ご自身の体の反応を観察してみるのがおすすめです。
また、健康志向の方に好まれる以下のような「ずっしりしたパン」も、体質によっては負担になることがあります。
- ライ麦パン
- ザクザクした食感のハード系パン
- ドイツの黒パン
体調を見ながら、「毎日の習慣」ではなく「週末の嗜好品」として取り入れるなど、自分の体が心地よいと感じるペースを見つけることが、小麦類との上手な付き合い方だと言えます。
レポートで小麦類との相性に反応が出ていた場合は、以下の調整方法を参考にしてみてください。
① 「グルテンフリー」を試してみる
2週間ほどパンやパスタを控え、主食を白米(ササニシキ等)や芋類に置き換えてみてください。その期間に体の軽さや肌の調子に変化があるか観察してみましょう。
- 状態の見直し: パンやうどんのような「もちもち・ふわふわ」したものほどグルテンが強く、消化に負担がかかりやすい傾向があります。
- 調理法のヒント: 同じ小麦でも、高温で長時間焼き上げた「クッキーやカステラ」の方が、パンよりも反応が出にくいという方もいます。
まずは「主食としての小麦(パン・麺)」から引き算を始めてみましょう。
② 種類・産地を変えてみる
「小麦は苦手だが、スペルト小麦やオーツ麦なら調和しやすい」というケースもあります。完全に排除するのではなく、自分と相性の良い「麦」を探してみるのも一つの方法です。
外国産(輸入小麦)で反応が出る方でも、ポストハーベスト(収穫後の農薬)の心配が少ない「国産小麦(ハルユタカ、キタノカオリ等)」に変えるだけで、不快感が和らぐことがあります。
③ 腸内環境を整える「引き算」
小麦が合わない方は、同時に玄米や雑穀などの「食物繊維が強すぎるもの」も消化の負担になる場合があります。まずは精製された消化に優しいもの(白米など)を主食にし、胃腸を休めてあげる「引き算」の発想も大切です。
④ 代替食品の活用
最近では、小麦の代わりに「米粉」「タピオカ粉」「大豆粉」などを使った製品も増えています。これらを上手に取り入れて、ストレスのない食卓を目指しましょう。
とはいえ、グルテンフリー、小麦フリーのパンには添加物が使われていることもありますので、代替をする場合は成分表示をしっかりと確認してください。
■ 我が家の体験談
小麦との付き合い方を見直して感じたこと
我が家では、小麦との向き合い方について試行錯誤してきた経験があります。
まず夫についてですが、昔から小麦類を摂るとお腹の調子が不安定になる傾向がありました。
一般的には「体調が優れないときは、うどんで胃腸を休める」と言われますが、夫の場合は逆で、うどんやほうとうを食べるとかえって違和感が出てしまうタイプです。実際に旅先で麺料理を楽しんだ際にも、食後に急激な不調を感じたことがありました。
ただ、若い頃はその自覚があまりなく、20代〜30代の頃は毎朝パンを食べる生活をしていました。パンを食べてすぐに症状が出るわけではないものの、振り返るとお腹の調子が常に安定しない状態が続いていたようです。
転機となったのは、イギリス駐在中に受けた毛髪フードテストでした。そこで小麦に反応がある可能性を知り、食生活を見直すことにしました。
現在は、小麦を完全にやめているわけではありません。
平日の朝食はパンをやめてバナナに変えたことで、体調は大きく安定しました。一方で、週末にはパンを楽しんだり、時々パスタやうどんも取り入れています。
このように「完全に除去する」のではなく、「頻度や量を調整する」ことで、無理なく良い状態を保てているのが我が家のスタイルです。
例えば日常の中でも、
・パンだけで済ませずおにぎりを組み合わせる
・ハンバーガーは2個ではなく1個にしてポテトをつける
・スナック菓子ではなくポテトチップスや板チョコをおやつにする
など、簡単な工夫で負担を軽減しています。ストイックになりすぎず、楽しみながら続けられることを大切にしています。
また、外食で麺類を選ぶ際は、比較的体調が安定しやすいソバを選ぶようにしています。
さらに、夫の場合は小麦だけでなく、玄米や雑穀といった「体に良いとされる食品」でも、消化の面で負担になることがあります。
そのため我が家では白米を中心にし、無理のない食事を心がけています。
一方で、私自身は小麦や玄米を問題なく食べられる体質で、その代わり肉や魚など動物性タンパク質が多すぎるのが合わないようです。
この違いからも、「体に良いとされるものが、必ずしもすべての人に合うわけではない」ということを実感しています。
また、息子にも興味深い体質の傾向がありました。
幼稚園の頃、体に良いと思い少し価格の高い大麦を丁寧に煮出した麦茶を飲ませたところ、肌にデリケートな反応が出てしまったことがあります。
一方で、市販の安い水出し麦茶では問題が出ませんでした。
息子はナッツや卵など、エネルギーの強い食材にも繊細に反応するタイプで、「良いものをしっかり取り入れること」が必ずしも体に優しいとは限らないと感じた出来事でした。
最近はグルテンフリー食品も増えていますが、原材料を見ると別のたんぱく質や添加物が多く含まれている場合もあります。そのため、無理に代替食品を選ぶよりも、ご飯やいも類などシンプルな食事の方が合うこともあると感じています。
食事には「これが正解」というものはなく、大切なのはその人の体に合っているかどうかです。
夫のように少しの調整で体調が大きく変わることもあるため、日々の体の声を見ながら、自分に合った食べ方を見つけていくことが大切だと感じています。


